自動車保険は、車両保険・対物保障・対人補償などどの自動車保険業者も設定している「主契約」と、補償をグレードアップさせたり補償範囲を広くしたりする「特約」の2種類に分類できます。
一例として、家族など(保険業者の設定するルールによります)がバイク事故を起こした際に補償させる「ファミリーバイク特約」などの特約が有名ですね。
特約の名前が保険業者次第で微妙に違うこともありますが、基本的に任意保険の特約は次の4タイプに分けることが可能です。
本記事では、自動車保険の特約で絶対に知っておきたいたった1つのポイントについてご紹介します。
※「無保険車傷害保険」や「人身傷害保険」を特約として設定している自動車保険業者もありますが、本記事では自動車保険の主流にしたがって主契約とみなすことにしています。
任意保険の特約の主なタイプは4つ
1:補償を充実させるタイプの特約
・車両新価特約
・車両積載動産(自動車内身の回り品)担保特約
・対物超過(対物全損時修理差額費用)特約
事故で車内にあった荷物などが壊れた際に、一定の金額や修理代を出してもらえる「車両積載動産特約」や、修理代が自動車の代金より高くなった際に超過分を保証してくれる「対物全損時修理費差額費用特約」などが存在します。
自動車に貴重品を乗せることが多い方や、自動車自体をとても大事にしている方などにおすすめの特約です。
2:補償範囲を広くするタイプの特約
・ファミリー障害(おりても)特約
・個人賠償責任(自転車)特約
・他者運転特約
※詳細は後述
3:交通事故に備えた特約
・弁護士費用特約
・レンタカー(代車)費用特約
これらは、自動車を修理してもらっている期間中に使うレンタカーや代車料金を出してくれたり、弁護士費用(示談交渉、過失割合や事故調査などで弁護士を利用することがあります)を出してくれたりする特約です。
ちなみに、ロードサービスの中に「弁護士費用特約」や「代車費用特約」が入っているところもありますので、そのことも含めて色々な保険業者をトータルで比べてみるようにしましょう。
ただ、交通事故の際に弁護士が利用できるとかなり助かるので、弁護士費用特約がロードサービスに入っていないのであれば、付けておいた方がいいと思います。
4:1~3以外の特約
・地震噴火津波特約
・ゴルフ特約
普通は自然災害が原因で起きた事故に関しては車両費用が補償されないのですが、この特約を付帯させておけば例外的に補償してもらうことができます。
そしてゴルフ特約というのは、ゴルフでホールインワン(アルバトロス)を出したときにお金を出してもらうことができる特約です。
ホールインワンは滅多にあることではありませんから、それを祝うためのパーティーや記念品などのために30~100万円くらいのお金がかかってしまうことがあります。
ですから、この特約に意味が出てくるんですね。
もちろんゴルフをしない方は付帯させる必要のない特約ですが、ホールインワンを達成した人の90パーセント以上はパーティーなどを行っているそうで「パーティーはしません」と言いだしにくい雰囲気になるでしょうから、ゴルフをする方は付帯を検討した方が良いと思います。
特約で任意保険を選ぶ時に押さえておきたいこと
自動車保険の特約において特に重視すべきなのが、先ほどの解説の中でスキップした「個人賠償責任特約」です。これは、日々の生活において、誰かの物を破損させたり、誰かに怪我を負わせたりした際に補償を受けられるという特約です。
実際、自転車事故の賠償金額が1億円程度になったという事例も存在します。
ですから、自転車保険に入ることを必須としている自治体も出てきていますが、やはり加入せずに自転車に乗っている人が大多数です。
自動車保険に入っているのであれば、個人賠償責任特約を利用して、当人と家族が自転車を使う際の事故に備えておくことをおすすめします。
ちなみに、自転車保険は運転手自身の負傷も補償対象となりますので、医療保険に入っていない人にも向いています。